節分とは立春 立夏 立秋 立冬の前日の稱である。四節分ある中で、立春の前日の節分の日は、各家々では、夕暮れ前に鰯の頭を柊の枝に、七、八個突き刺したものを、軒下の柱に縛りつけ、また、大きな目の笊(ざる)を竹の竿の先に付けて屋根に上げ、それと同じように七夕飾りの草刈馬にした馬を屋根の上に放り上げた。何の由来かは知らないが。夜ともなれば、鬼打ち豆と言って、炒った大豆を子供達は升に入れて、大声で「鬼は外福は内」と叫びながら、まずは歳神棚に向かって投げ、家の内外に撒いた。この豆は歳の数だけ食べると一年間無病息災で過ごせるとも言われ、子供たちは、本気で食べたものである。
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