この朝早くから飴売りのお婆さんが商いに来た。背負い籠の中には飴ん棒が入っていて「飴はいかが」と声をかけて各家々を廻って来るのである。飴ん棒は身代が飴のように伸びるという縁起から、どこの家でもこれを買って歳神様に供えたあとで家族皆でいただいた。甘い物の乏しい頃のこととて、子供達にとっては嬉しいことの一つであった。
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この朝早くから飴売りのお婆さんが商いに来た。背負い籠の中には飴ん棒が入っていて「飴はいかが」と声をかけて各家々を廻って来るのである。飴ん棒は身代が飴のように伸びるという縁起から、どこの家でもこれを買って歳神様に供えたあとで家族皆でいただいた。甘い物の乏しい頃のこととて、子供達にとっては嬉しいことの一つであった。
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